開発時の臨床試験方法

対 象

下記の排尿関連症状・所見を有し、かつ選択基準に合致する患者

症例数

165例(男55例、女110例、年齢61.77±15.8歳)

投与期間

3週間以上
なお、試験期間中、従来から使用している薬剤は、用法・用量を変更することなくそのまま継続してもかまわないこととしたが、効果判定に影響を与えると考えられるα1ブロッカーや前立腺肥大治療薬は、本剤投与期間中新規投与を行わないこととした。

選択基準

下記のA)またはB)の基準による。

  1. A) 排尿関連症状・所見のうち、1)あるいは2)のいずれか一つ、あるいは両方があるもの
  2. B) A)基準を満たし、かつ3)、4)、5)のいずれか一つ、あるいは二つ以上があるもの
    1. 1) 週1回以上、尿失禁があるもの
    2. 2) 週1回以上、就寝から起床までに2回以上排尿するもの(夜間頻尿)
    3. 3) 残尿感があるもの
    4. 4) 尿が出渋るもの
    5. 5) 排尿痛があるもの

なお、対象となる患者に対し、試験に先立ち内容を説明し、患者本人の自由意志による同意を文書または口頭で得た。

除外基準

患者の選択に際し、以下に該当する患者は除外した。

  1. 1. 20歳未満
  2. 2. 妊婦
  3. 3. 肝・腎・心機能に異常があるもの
  4. 4. 胃腸障害や下痢症のあるもの
  5. 5. 胃内停水のあるもの
  6. 6. 悪心・嘔吐のあるもの
  7. 7. 漢方を服用しているもの
    ただし、試験を実施するに当たり、本剤の投与前3日間以上のwash out期間を設ける場合は除外対象としない。
  8. 8. 八味地黄丸及び類似の生薬を含有する製剤による薬物アレルギーの既往のあるもの
  9. 9. 抗コリン系薬剤を服用しているもの
  10. 10. 担当医師が不適当と判断したもの

症状・所見の重症度及び
効果判定基準

1. 「尿失禁」「残尿感」「尿が出渋る」の評価基準

ランク
4
3
2
1
ケースカード上
の表現
尿失禁 残尿感 尿が出渋る
頻度 程度
高度 週7~5日 上着を濡らす程度 とても強い とても悪い
中等度 週4~2日 下着を濡らす程度 強い 悪い
軽度 週1日 数滴程度 すこしある すこし悪い
なし 週0日 もれない ない ない
効果判定 投与前 → 投与後
著明改善 4  →  1
3  →  1
4  →  2
改 善 3  →  2
2  →  1
やや改善 4  →  3
不 変 4  →  4
3  →  3
2  →  2
悪 化 3  →  4
2  →  3
2  →  4
1  →  2
1  →  3
1  →  4

2. 「夜間頻尿」の評価基準

投与前の就寝中
の小便回数
5回以上(高度)
4~3回(中等度)
2回(軽度)
評価基準(投与前と投与後の差)
著明改善 改善 やや改善 不 変 悪 化
3回以上減少 2回減少 1回減少 1回減少又は1回
増加及び変動なし
2回以上増加
2回以上減少 1回減少 2日に1度は
1回減少
1回増加及び
変動なし
2回以上増加
1回以上減少 2日に1度は
1回減少
4日に1度は
1回減少
変動なし 1回以上増加

引用:

  1. 1)THC-002の尿失禁・排尿障害に対する効果、漢方と最新治療、10(3)、269-281、2001
  2. 2)製造承認申請書添付資料概要
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