乳がん手術後の薬物療法として
ティーエスワン®を服用される方へ

ティーエスワンのおもな副作用の対処法

自分でわかる副作用

下痢

  • あらわれる頻度 約32%

腸の粘膜が薬により傷害を受け、下痢が起こることがあります。
下痢が続くと脱水症状になりやすいので、注意が必要です。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 服用をはじめて数日以内に、口内炎と同時に下痢があらわれる
    (特に注意が必要!)
  • 激しい下痢が起こる
  • 下痢が長く続く
  • 1日の排便回数がふだんよりも4回以上増加

日常生活の注意

  • ふだんの便通状態をチェックしておきましょう

下痢が起きたときの注意

食事の注意

  • 食物繊維、脂肪分の多い食べ物、牛乳や乳製品をさけましょう
  • 香辛料を多く使った食べ物、炭酸飲料などの刺激物をさけましょう
  • 食事は工夫してとりましょう
    • 消化のよいものをとる(おかゆ、うどんなど)
    • カリウムの多い食品をとる(バナナ、果物ジュースなど)
    • 食事は何回かにわけて、少しずつとる

脱水症状の予防

  • 水分をこまめにとりましょう
  • スポーツ飲料などで電解質を補給しましょう
  • 下痢によって、電解質(ナトリウム、カリウムなど)が水分と一緒に排泄されてしまいます

口内炎

  • あらわれる頻度 約27%

口の粘膜が薬の影響を受け、口内炎があらわれることがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 服用し始めて数日以内に、下痢と同時に口内炎があらわれる
    (特に注意が必要!)
  • 広い範囲に口内炎があらわれる
  • 痛みをともなう
  • 口内炎がなおりにくく、生活に支障を感じる

日常生活の注意

  • 歯みがきをていねいに行い、口の中を清潔に保ちましょう(歯ブラシは小さめでやわらかい物を使う)
  • うがいや水分補給をこまめに行い、口の中を乾燥させないようにしましょう
  • たばこはひかえましょう
  • 口内炎ができてしまったら、刺激にならない程度のごく薄い塩水や、うがい薬を使ってこまめにうがいをしましょう
  • 食事は工夫してとりましょう
    • 味つけは、できるだけ薄味にする
    • やわらかい料理をとる(おかゆ、うどん、卵豆腐など)
    • 食材は小さく刻んで食べやすい大きさにする
    • 料理にとろみをつけたり、裏ごしをすると食べやすい

吐き気・嘔吐

  • あらわれる頻度 吐き気:約35% 嘔吐:約8%

薬の影響を受けて、胃がむかむかしたり、場合によっては吐いてしまうことがあります

担当の医師に相談しましょう。

  • 症状が強い
  • 症状が長く続く

日常生活の注意

  • においのする料理はさけましょう(揚げ物、煮物、煮魚など)
  • さましてから食べましょう
  • 食事はゆっくり時間をかけ、少量ずつ食べられる物をとりましょう

食べやすい食品

  • ゼリー・果物・さましたスープ

食欲不振

  • あらわれる頻度 約29%

薬の影響を受けて、食欲が一時的に低下することがあります。
食事や水分がとれなくなると脱水になりやすいので注意が必要です。

担当の医師に相談しましょう。

  • 症状が長く続く

日常生活の注意

  • 体力を落とさないためにも、食べられる物、好きな物を少しずつでも食べましょう
  • 水分をとるようにしましょう
  • 食事は工夫してとりましょう
    • 食べやすく栄養価の高いものをとる
      (スープ、茶わんむしなど)
    • 食べやすくたんぱく質が豊富なものをとる
      (豆腐、卵豆腐、ヨーグルトなど)

    • 食欲をそそるような盛りつけや、食器などを変えて食卓の雰囲気を工夫してみる

色素沈着

  • あらわれる頻度 約50%

皮膚や爪・指先などが褐色や黒色になることがあります。
露出部にあらわれやすく、顔にあらわれることもあります。直射日光で色素沈着が増強されます。

日常生活の注意

  • 強い日差しが差し込む窓ぎわなどをさけましょう
  • 外出時は帽子や衣類で、直射日光をさけましょう
  • 私になんでも聞いてください
  • 気になる場合、カバーメイクなど「アピアランスケア」もできるので病院に相談してみましょう
  • アピアランスケア:がん治療からくる外見変化による患者さんの苦痛を軽減するためのケアのこと。

皮疹(発疹)

  • あらわれる頻度 約13%

薬の影響を受けて、皮疹(発疹)があらわれることがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 全身に皮疹(発疹)ができる
  • かゆみをともなう

日常生活の注意

  • ウールや化学繊維は、肌に直接着ないようにしましょう
  • 刺激の少ない木綿の肌着を着ましょう

流涙(涙が出る)

  • あらわれる頻度 約9%

涙が出たり、目の充血、目が痛い、物が見えにくい、目がかすむ、目がかわく、結膜炎、角膜炎、涙道閉塞(涙が流れる管がつまる)などの症状があらわれることがあります。

日常生活の注意

目の症状が気になるときは、なるべく早く担当の医師に相談しましょう
症状によっては、眼科検査と治療を行う必要があります

間質性肺炎

肺の間質という部分におもに炎症が起こり、肺の機能が低下することがあります。あらわれる頻度は300人に1人程度ですが、重篤化すると危険なため注意が必要な副作用です。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 痰がでないせき(空せき)
  • 息が苦しい
  • 息切れ
  • 発熱

日常生活の注意

せき、息切れ、発熱など、かぜによく似た症状が起こることがあります
かぜをひいたと自分で判断しないで、すぐに担当の医師に連絡しましょう

新型コロナウイルス感染症に関する情報について

新型コロナウイルス感染症の広がりに関して、不安を抱えていらっしゃる方も多いと思います。わからないことや心配なことがありましたら、主治医にご相談ください。また、以下のホームページでは新型コロナウイルス感染症やワクチン接種に関する情報など、がん患者さんやご家族の方に向けたさまざまな情報が掲載されていますので、ぜひご活用ください。

  • 国立がん研究センター がん情報サービス QRコード

国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/index.html

検査でわかる副作用

骨髄抑制

血液中には白血球、血小板、赤血球などの成分が含まれ、これらは骨髄で作られています。骨髄は抗がん剤による影響をとても受けやすく、治療中は骨髄抑制という副作用となってあらわれます。

骨髄抑制は自分でわかりにくいため、血液検査で定期的にチェックしていきます。

白血球減少「感染症」

  • あらわれる頻度 約54%

白血球(特に好中球)が減少すると、抵抗力が低下して、感染症にかかりやすくなったり、ときには、全身の感染症を引き起こすことがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

感染症が疑われる症状

  • 38℃以上の発熱
  • 寒気
  • せき、のどの痛み
  • 排尿時の痛み
  • 残尿感

日常生活の注意

感染症の予防(白血球が減っているとき)
口や皮膚、尿路、肛門からの感染に注意しましょう

  • 外出のときは人ごみをさけましょう
  • 手洗いをしっかり行いましょう
    (食事前、トイレの後、外出から帰ったとき)
  • うがいをこまめに行いましょう
    (外出から帰ったとき、食事の前)
  • 口の中を清潔に保ちましょう
    (食後、寝る前の歯みがき)
  • 体調に合わせて、無理をしないようにしましょう

ヘモグロビン減少(貧血)

  • あらわれる頻度 約35%

赤血球中のヘモグロビンの量が少なくなると、全身に酸素が十分にいきわたらなくなり、貧血症状を感じることがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 手足が冷たい
  • 顔色が青白い
  • めまい
  • 動悸、息切れ

日常生活の注意

  • ゆっくり動き始めましょう(起き上がる、立ち上がる)
  • めまいを感じたらしゃがんだり、ゆっくり歩きましょう

血小板減少「出血傾向」

  • あらわれる頻度 約32%

血小板は出血を止める作用があるため、血小板が減少すると、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなったりします。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • あざができる
  • 歯みがきで口の中が出血する
  • 鼻血(鼻かみによる粘膜の出血)

出血時のアドバイス

  • 安静にし、出血部位をタオルで押さえる
  • 出血部位を冷やす
  • 鼻血が出たときは、小鼻を指で押さえ、氷で冷やす

日常生活の注意

  • アルコールはひかえましょう
    (血液を固まりにくくする作用があります)
  • ころんだり、ケガをしたりしないように注意しましょう
  • 排便は、りきみすぎないようにしましょう
  • 歯みがきはやわらかいブラシを使い、鼻かみはやさしく行いましょう

その他

以上に記載したもの以外に、以下のような症状にも注意してください。

次のような症状に気づいた場合も、いったん飲むのをやめて、すぐに担当の医師に相談してください。

神経 しびれ、舌のもつれ、歩行時のふらつき、物忘れがひどくなる
嗅覚 においがわかりにくい
心臓 胸が痛む、動悸、脈拍が不規則になる
肝臓 からだがだるい、目や皮膚が黄色くなる
腎臓 尿量が減る、尿の泡立ちの増加、顔や手足などがむくむ、血尿
消化器 血便(黒色の便)
皮膚 やけど様の水ぶくれ、口や目の粘膜のただれ
筋肉 手足に力が入らない、筋肉が痛い、尿が赤黒い