検査でわかる副作用

症状が現れないこともあり、自分では見つけにくい副作用のため、血液検査で定期的にチェックしていきます。

気になる症状がある場合には、「症状の種類や程度」、「いつ現れたか」などを具体的にメモし、診察を受けるときには、できるだけ詳しく担当の医師に伝えてください。

白血球減少/好中球減少

白血球(特に好中球)が減少すると、からだの抵抗力が低下して、感染症にかかりやすくなったり、ときには全身性の感染症を引き起こすことがあります。


すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 38℃以上の発熱
  • さむけ
  • 鼻水、のどの痛み
  • せき、たん、息苦しさ
  • 排尿時の痛み、残尿感

日常生活の注意

<感染症の予防(白血球/好中球が減っているとき)>

  • 皮膚、尿路、肛門からの感染に注意しましょう
  • 外出のときは人ごみをさけましょう
  • 手洗いをしっかり行いましょう(食事の前、トイレの後、外出から帰ったとき)
  • うがいをこまめに行いましょう(外出から帰ったとき、食事の前)
  • 口の中を清潔に保ちましょう(食後、眠る前の歯みがき)
  • 湯冷めに注意して入浴やシャワーを定期的に行い、清潔な衣服に着替えましょう
  • 体調に合わせて、無理をしないようにしましょう

ヘモグロビン減少「貧血」

赤血球中のヘモグロビンの量が少なくなると、全身に酸素が十分にいきわたらなくなり、貧血症状(めまいなど)を感じることがあります。

すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 手足が冷たい
  • めまい
  • 顔色が青白い
  • 動悸、息切れ

日常生活の注意

  • ゆっくりと動きはじめるようにしましょう(起き上がるとき、立ち上がるとき)
  • めまいを感じたらその場に座って、ゆっくり呼吸をするなど安静にし、めまいがおさまってから、ゆっくり立ち上がるようにしましょう

食事の工夫

  • バランスの良い食事をよくかんで食べましょう
  • たんぱく質を多く含む食品をとりましょう(卵、魚介類、肉類、大豆などをバランス良く)
  • ビタミンB12を多く含む食品をとりましょう(レバー、あさりなど)

血小板減少「出血傾向」

血小板は出血を止める作用があるため、血小板が減少すると、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなったりします。

すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • あざができる
  • 歯みがきで口の中が出血する
  • 鼻かみにより鼻の粘膜から出血し、鼻血がでる

日常生活の注意

  • 転んだり、けがをしたりしないように注意しましょう
  • 排便は、りきみすぎないようにしましょう
  • 歯みがきはやわらかいブラシを使い、歯ぐきを傷つけないようにゆっくり行いましょう
  • 鼻をかむときは少しずつやさしくかみましょう

出血したときは

  • 安静にして、出血部位はタオルで押さえ、冷やしましょう
  • 鼻血がでたときは、小鼻を指で押さえ、氷で冷やしましょう

肝機能障害
〈ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇〉

肝臓は、生命維持に必要なさまざまな働きをする大切な臓器の1つです。肝臓がお薬の影響を受けて、正常に働かなくなることがあります。

すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 目や皮膚が黄色くなる
  • 発熱
  • 食欲がなく、疲れやすい
  • 尿の色が黄褐色(黄色の程度が濃くなる)になる
  • 吐き気がある、実際に吐いてしまう
  • からだがかゆい、発疹がでる

日常生活の注意

  • 普段から、皮膚や目の色が黄色くなったり、尿が黄褐色になっていないか、変化に気をつけましょう
  • アルコールはひかえめにしましょう
  • 栄養バランスの良い食事を規則正しくとりましょう

肝機能障害が起きたときは

  • 無理をせず、十分な睡眠や休養をとりましょう
  • アルコールはひかえましょう

横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)〈CK(CPK)上昇〉

お薬の影響により筋肉がダメージを受け、筋肉痛や脱力などの症状を伴い、横紋筋融解症が現れることがあります。

すぐに担当の医師に連絡しましょう!

  • 手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む
  • 手足がしびれる
  • 尿の色が赤褐色になる
  • こわばる
  • 手足に力が入らない
  • 全身がだるい

横紋筋融解症は筋肉痛などの症状からその発現を確認する他に、血液検査〈CK(CPK)〉により、早期に発見できる可能性がありますので、定期的にCK(CPK)をチェックしていきます。

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