ティーエスワンによる膵・術後補助化学療法を受けられる方へ

検査でわかる副作用

骨髄抑制

血液中には白血球、血小板、赤血球などの成分が含まれ、これらは骨髄でつくられています。骨髄は抗がん剤による影響をとても受けやすく、機能が低下することがあります。骨髄の機能が低下することを骨髄抑制といいます。

骨髄抑制は自分ではわかりにくいため、血液検査で定期的にチェックしていきます。

白血球減少「感染症」

  • あらわれる頻度 約55%(重い症状約9%)

白血球(とくに好中球)が減少すると、抵抗力が低下して、感染症にかかりやすくなったり、ときには、全身の感染症を引き起こすことがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう

感染症が疑われる症状

  • 38℃以上の発熱
  • さむけ
  • せき、のどの痛み
  • 排尿時の痛み
  • 残尿感

日常生活の注意

  • 感染症の予防(白血球が減っているとき)
    口や皮膚、尿路、肛門からの感染に注意しましょう。
    • 外出のときは人ごみをさけましょう
    • 手洗いをしっかり行いましょう(食事前、トイレの後、外出から帰ったとき)
    • うがいをこまめに行いましょう(外出から帰ったとき、食事の前)
    • 口の中を清潔に保ちましょう(食後、寝る前の歯みがき)
    • 体調にあわせて、無理をしないようにしましょう

ヘモグロビン減少(貧血)

  • あらわれる頻度 約93%(重い症状約13%)

赤血球中のヘモグロビンの量が少なくなると、全身に酸素が十分いきわたらなくなり、貧血症状を感じることがあります。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう

  • 手足が冷たい
  • 顔色が青白い
  • めまい
  • 動悸、息切れ

日常生活の注意

  • ゆっくり動き始めましょう(起き上がる、立ち上がる)
  • めまいを感じたらしゃがんだり、ゆっくり歩きましょう

血小板減少「出血傾向」

  • あらわれる頻度 約43%(重い症状約4%)

血小板は出血を止める作用があるため、血小板が減少すると、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなったりします。

ティーエスワンの服用はいったんやめ、すぐに担当の医師に連絡しましょう

  • あざができる
  • 歯みがきで口の中が出血する

日常生活の注意

  • ころんだり、ケガをしたりしないように注意しましょう
  • 排便は、りきみすぎないようにしましょう
  • 歯みがきはやわらかいブラシを使い、鼻かみはやさしく行いましょう