ニュースリリース

2007年10月24日
大鵬薬品工業株式会社

抗がん剤・放射線治療を受けている患者さんにレシピブック発行、ウェブサイトも

静岡県立静岡がんセンター(総長:山口 建)は、日本大学短期大学部食物栄養学科の協力を得て、『がん患者さんと家族のための 抗がん剤・放射線治療と食事のくふう』を刊行、さらに大鵬薬品工業株式会社(社長:宇佐美 通)と共同でウェブサイトを11月上旬に立ち上げることになりましたのでお知らせ致します。

レシピ本は、抗がん剤・放射線治療を受けている患者さんたちに必要な食の情報を集めたレシピブックです。家庭で、また、患者さん自身が調理することも考慮してメニューとそのレシピを揃えました。きっと、患者さんやご家族にボロボロになるまで読み込んでいただけることと思います。

もう一つの新たな試みは、本書の内容を公開するウェブサイトを連動させ、よりレベルの高い情報提供を目指している点です。ウェブサイトは大鵬薬品工業との協働で立ち上げます。本書とともに、ウェブサイトを利用することで、患者さんやご家族の声や料理の評価を読者に伝えることができます。新しいレシピの提案もあるでしょう。こうして、本書をたたき台として、医療者、食の専門家、そして、患者さんとそのご家族が協働して、患者さんのための食の情報を育ててゆくことが期待されます。 「食べられない」と悩む患者さんが、一口でも多く、少しでもおいしく食べられることを願って、本書、そしてウェブサイトを世に送ります。

発行の経緯と理由

今、全国で300万人の人々ががんと向き合って生きています。そして、その周りでは、家族、友人など、多くの人々が心配そうに患者さんを見守っています。本年度は、がん対策基本法施行の年で、がん医療を充実させるための様々な試みが進められています。しかし、患者さんに本当に役立つ情報が提供されているかという点については、患者さん、医療関係者、そして社会が真摯に検討する必要があります。本書は、「本当は、こういう情報を患者さんに提供すべきではないだろうか?」という主張を世に問うものです。

がんの患者さんは様々な困難に直面します。静岡がんセンターでは、過去5年間、患者さんやご家族の悩みや負担についての調査を進めてきました。そして、その成果をもとに、悩みや負担を抱える患者さんやご家族に対し、「我慢してください」ではなく、「こうしてみませんか?」、「これを使ってみませんか?」という姿勢で、暮らしの改善につながる具体的なアドバイスをし、ツールを開発するなど努力を続けてきました。“WEB版がんよろず相談”は患者さんの悩みの解消に役立っています。口内炎の悪化を防ぐ口腔ケアセットも発売されました。

本書もまたそういう努力の産物です。多くのがんの患者さんが悩む、食事がその対象です。静岡がんセンターでは、すでに「がんよろず相談Q&A第3集、抗がん剤治療・放射線治療と食事」を作成し、全国のがん診療連携拠点病院に配布しました。その後、多くの患者さんや医療関係者から、書店で入手できるよう、書籍としての発行を要望されていました。そこで、今回、内容を一新し、女子栄養大学出版部より『抗がん剤・放射線治療と食事のくふう』として刊行することに致しました。

本書の特徴の第一は、静岡がんセンターでの経験を生かし、様々な症状に悩むがんの患者さんに適したメニューとレシピを揃え、日本大学食物栄養学科の協力を得て、レシピブックとしてまとめた点です。決して特殊なメニューやレシピではなく、健康なときに楽しんでいた家庭の食事をもとに、具合が悪くても食べられるような工夫を加えました。また、患者さん自身が食事を作ることも考えて、できるだけ手間をかけないレシピを用意しました。第二は、ウェブサイトを連動させ、よりレベルの高い情報提供を目指している点です。ウェブサイトは大鵬薬品工業と共同で立ち上げ、本書のメニューとレシピを公開します。本書とともに、ウェブサイトを利用することで、読者の声や料理の評価を知ることができます。新しいレシピの提案もあるでしょう。こうして、本書を核としながら、患者さんの声も反映して、情報が集積し、本書がさらに育てられていく可能性が考えられます。そういう意味では、医療者と食の専門家、そしてがんの患者さん・家族が協働して、新しい情報づくりを進める機会であると考えています。

静岡県立静岡がんセンター

2002年9月に開院、現在ベッド数 557 床のがん専門医療機関。陽子線治療施設や国内最大数の緩和ケア病室をもつなど、最先端の治療から心のケアまで全人的な治療を行っている。「患者・家族を徹底支援する」を理念の一つに掲げ、開院当時から相談支援センター“よろず相談”を立ち上げ、年間およそ1万件以上の電話相談や対面相談に応じている。また、静岡がんセンター研究所・患者家族支援研究部では、よろず相談や全国調査の結果をもとに、がん体験者の悩みや負担に関するデータを蓄積し、『よろず相談Q&A』や患者家族向けの勉強会・学びの広場で講義した内容等を冊子にまとめ情報を提供している。

大鵬薬品工業株式会社

1963年6月に創業以来約40年に渡り、経口抗がん剤の開発に取り組み、ユーエフティやティーエスワンなど日本発の抗がん剤を開発・発売している。近年、それら薬剤の癌手術後投与による生存期間の延長が証明され多くの注目を集めている。「私たちは人びとの健康を高め、心豊かな社会づくりに貢献します」という企業理念のもとに、医療従事者ばかりではなく患者さんを対象とした抗がん剤適正使用のための資材開発を数多く行っている。しかし、永年の課題の一つとして、食事がとれないために服薬できず十分な効果を得ることができない患者さんの存在がありました。

媒体の概要

レシピブック

書籍名 『がん患者さんと家族のための 抗がん剤・放射線治療と食事のくふう』
出版社 女子栄養大学出版部
価格 2,100円(税込み)
書籍に関するお問合せ
  • 女子栄養大学出版部 営業課 担当:丸山 電話:03-3918-5411
  • 静岡がんセンター研究所・患者家族支援研究部 担当:石川 電話:055-989-5222

※出版や入手方法に関しては、女子栄養大学出版までお願いします。

ウェブサイト

ホームページアドレス http://Survivorship.jp

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。