ニュースリリース

2007年11月01日
大鵬薬品工業株式会社

最も権威のある米国医学誌(NEJM)にACTS-GC試験結果が掲載される
-胃がん手術後のS-1(TS-1)投与で死亡リスクが低減-

今回、最も権威のある米国医学誌 (The New England Journal of Medicine: NEJM) に、わが国で実施された胃がんの手術症例1,059例を対象とした臨床試験(ACTS-GC)の研究成果が掲載されましたのでご紹介致します。

この報告は、癌治療に従事されている医師および治療を受けられる患者さんにとって、癌治療における選択枝の一つとして有用なものであると思われるため、本誌に紹介されているアブストラクト(要約)の日本語訳を出版社の許可の下、以下に転載しご紹介致します。

経口フッ化ピリミジン系薬剤S-1を用いた胃癌に対する補助化学療法
Adjuvant Chemotherapy for Gastric Cancer with S-1, an Oral Fluoropyrimidine
S. Sakuramoto and others

背景 経口フッ化ピリミジン系薬剤であるS-1は進行胃癌に奏効する。治癒切除術が施行された胃癌患者に対する補助化学療法として、S-1の有用性について検討した。
方法 日本における標準術式であるD2リンパ節郭清を伴った胃切除術を施行したステージIIまたはIIIの胃癌患者を、術後にS-1による補助療法を行う群と、手術単独群に無作為に割り付けた。S-1群において、S-1投与は術後6週間以内に開始し、1年間継続投与した。治療レジメンは原則として、S-1 80 mg/m2 /日を4週間経口投与し、その後2週間休薬する計6週間のコースを繰り返し行った。主要エンドポイントは全生存期間とした。
結果 2001年10月~2004年12月までに529例をS-1群に、530例を手術単独群に無作為に割り付けた。登録終了1年後に実施された第1回中間解析において、S-1群が手術単独群よりも高い全生存率を示した(P=0.002)ことから、効果・安全性評価委員会の勧告に基づいて試験は中止された。追跡調査データの解析から、3年全生存率はS-1群で80.1%、手術単独群で70.1%であった。S-1群の手術単独群に対する死亡のハザード比は0.68(95%信頼区間0.52~0.87、P=0.003)であった。S-1群で比較的多くみられたグレード3または4の有害事象(米国国立癌研究所の共通毒性基準に基づく)は、食欲不振(6.0%)、悪心(3.7%)、下痢(3.1%)であった。
結論 S-1は、局所進行胃癌に対してD2郭清を施行された東アジア人患者に対する効果的な補助療法である。 (ClinicalTrials.gov番号:NCT00152217) (N Engl J Med 2007; 357: 1810-20: Original Article.)

Copyright © 2007 Massachusetts Medical Society. All rights reserved. Translated with permission.

The New England Journal of Medicine (NEJM)

NEJMは、195年以上にわたる歴史を有し、世界で最も権威ある総合医学学術誌の一つです。医学会のトップジャーナルとして、国内外の医師・研究者から高い評価を受けています。2006年のImpact factorは51.296に達しており、本誌に掲載される科学研究論文は、多方面に強い影響を与えています。

詳しくは、南江堂洋書ブックシェルフをご覧ください。

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