ニュースリリース

2010年10月12日
大鵬薬品工業株式会社

TS-1臨床試験 (ACTS-GC)に関するお知らせ-胃がん手術症例を対象とした5年間の追跡調査結果-

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:宇佐美 通)で実施しておりました胃癌手術症例を対象としたTS-1臨床試験(ACTS-GC)の5年間の追跡調査結果が、10月11日、イタリア・ミラノで開催されたESMO(欧州臨床腫瘍学会議)にて発表されましたのでお知らせします。

本試験は、Stage II、IIIの胃がんを治癒切除した患者さんを対象として、手術のみの群と、手術後TS-1を1年間服用する群※1に無作為に割り付けて全生存期間などを比較することを目的に開始され、日本全国から100施設以上の医療機関に参加いただき実施されました。追跡調査期間が約3年(中央値)の時点で実施された中間解析結果において、第三者機関の効果・安全性評価委員会よりTS-1投与の有効性が認められたため、試験の中止と解析結果を公表するよう勧告を受けました。本結果は米国医学誌 (The New England Journal of Medicine: NEJM)※2に報告されています。

本試験はTS-1投与の有効性が検証されたため、終了いたしましたが、大鵬薬品工業株式会社は、本試験の5年間の追跡調査結果をみることは今後の医学研究に有用との観点から、特定使用成績調査として本試験に参加した医療機関の協力を得て、5年間の追跡調査を実施致しました。その結果、5年全生存率は手術単独群で61.1%、TS-1群で71.7% (ハザード比:0.669 , 95%信頼区間:0.540-0.828)、また、5年無再発生存率は手術単独群で53.1%、TS-1群で65.4%(ハザード比:0.653, 95%信頼区間:0.537-0.793)であり、3年時点で報告された結果を強く裏付ける結果となりました。

手術後1年間のTS-1の服用はStage II、IIIの胃がんを切除した患者さんの5年間の生存率を改善することがあらためて示され、胃がんの手術を受けられる患者さんにとって、有益な情報が加わったことになります。なお、本結果は、本年10月28日より京都で開催される第48回日本癌治療学会学術集会(会長:三木 恒治 教授(京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学))でも報告が予定されております。

※1.体表面積に従い80-120mg/日を4週間投与、2週間休薬を繰り返す。
※2.Sakuramoto S et al., N Engl J Med 2007; 357: 1810-20

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