ニュースリリース

2010年12月20日
大鵬薬品工業株式会社

進行性胃がんに対するファーストライン治療薬として欧州でティーエスワン®が肯定的な見解を受ける

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:宇佐美 通)は、経口抗がん剤であるティーエスワン(欧州申請商品名:Teysuno™)が、欧州医薬品庁(EMA)の一部門である欧州医薬品委員会(CHMP)から12月17日、進行性胃がんのファーストライン治療薬として、承認を肯定する見解を受けたことをお知らせいたします。通常、CHMPの見解が採用された後67日以内に結論が出されますが、CHMPは、欧州委員会(EC)に対し、ティーエスワンの製造販売承認取得を推奨していくと考えられます。

今回のCHMPの見解は、進行性胃がんを対象に実施された大規模グローバルPhase3試験であるFLAGSの結果に基づいて出されたものです。CHMPは、今回提出された品質、安全性、有効性のデータを基に、ティーエスワンのリスクベネフィットバランスが望ましいと判断し、製造販売承認取得を推奨しています。CHMPの推奨は、全欧州連合加盟国(EU)においてティーエスワンを販売するためにECからの正式承認を要望するもので、本承認は2011年前半になされると予想しています。
弊社は、欧州の市場へティーエスワンを速やかに導入するため、現在、提携候補先との協議を実施しております。         
*FLAGS = First-Line Advanced Gastric Cancer Study

今回のCHMPの推奨は、大鵬薬品工業(株)にとりまして、日本とアジア以外で初となる医薬品承認に向けた大きな一歩であり、ティーエスワンは、我々の有望な抗がん剤の中で、最初のグローバル開発製品となるものです。


【胃がんについて】
胃がんは、世界で年間約934,000人の新患数(全癌腫の新患者数の8.6%)で、肺がん、乳がん、結腸直腸がんに続き4番目に多いがんです。年間約700,000~800,000人が死亡しています。新患の約70%は発展途上国で発症し、42%は中国で発症しています。
欧州では、胃がんは7番目に多く、年間推定死亡者数は118,200人です。欧州では、胃がんの5年生存率は、男性で約20%、女性で約25%です。同様に、アメリカでは、5年生存率は24%ですが、早期に発見された場合は61%にまで改善しています。しかしながら、アメリカで早期診断される確率は4分の1未満です。一方、1960年代から実施されている検診により早期発見が多い日本においては、5年生存率は50%を超えています。

【ティーエスワンについて】
フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤であるティーエスワンは、吸収後、抗がん剤フルオロウラシル(5-FU)に変換される代謝拮抗物質のテガフール、体内で5-FUの分解を阻害するギメラシル(5-chloro-2,4-dihydroxypyridine,またはCDHP)、消化管で5-FUのリン酸化を阻害するオテラシル(Oxo)3化合物の配合剤です。胃がんの治療薬として開発され、1999年に国内で最初に承認されて以来、胃がんの標準治療薬となっています。日本においては、他に結腸直腸がん、頭頸部がん、非小細胞肺がん、転移性乳がん、膵臓がんおよび胆道がんの6つの追加効能を取得しています。海外では、韓国、中国、シンガポールと台湾で胃がんの適応で承認されており、2007年には、EMAからオーファンドラッグに指定されました。今日まで、ティーエスワンは日本とアジアで870,000人以上の患者さんに使用されています。

【FLAGS(First-Line Advanced Gastric Cancer Study)試験について】
本試験は、未治療進行再発胃癌に対して5FU+CDDP(CF療法)とTS-1+CDDP(CS療法)を比較する無作為化比較試験であり、大鵬薬品米国法人により 米国、欧州、南米において実施されました。主要評価項目は全生存期間における優越性です。結果、生存曲線はCS療法がCF療法を上回っていましたが、有意差を示すには至りませんでした。一方、安全性は概してCS療法がCF療法に比較して良好でした。

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。

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