ニュースリリース

2014年06月03日
大鵬薬品工業株式会社

転移・再発乳がんを対象としたTS-1第Ⅲ相臨床試験(SELECT BC試験)米国臨床腫瘍学会(ASCO®)で結果を発表

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:小林 将之)は、5月30日~6月3日に米国シカゴで開催された第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO®)において、日本国内で実施されたSELECT BC*1試験(転移・再発乳がんに対するタキサン系薬剤(Taxane)とティーエスワン(TS-1)のランダム化比較試験)の結果が発表されたことをお知らせします(抄録番号:1012)。

SELECT BC試験は、遠隔転移を有する進行・再発乳がん症例に対して、TS-1単剤で一次化学療法としての延命効果を証明した初めての試験です。

試 験 結 果

主要評価項目である全生存期間(Overall Survival:OS)は、TS-1群が35.0カ月、Taxane群が37.2カ月であり、TS-1群のTaxane群に対する非劣性が証明されました(HR=1.05: 95% CI: 0.86-1.27, non-inferiority test p=0.015)。
TS-1群で認められたグレード3*2以上の主な有害事象は好中球減少6.8%、疲労3.3%、下痢2.6%、食欲不振2.6%で、全グレード*2で脱毛は4.9%でした。

これらの結果は、がん治療に従事されている医療関係者および治療を受ける患者さんに大きく貢献するものと考えております。

大鵬薬品は、今後もがん領域における治療開発を進めてまいります。


【SELECT BC試験について】
本試験は、医師主導研究として公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターがん臨床研究支援事業(PHRF-CSPOR)が大鵬薬品との委受託契約に基づく資金提供下で実施した試験で、遠隔転移を有する進行・再発乳がんの一次化学療法例を対象にTS-1療法と標準療法の1つであるTaxane療法を比較した第Ⅲ相臨床試験です。転移・再発乳がんの治療の目的が「延命」と「QOLの改善」であることに鑑み、全生存期間が劣らなければ、一次化学療法の薬剤選択は奏効率ではなく副作用やQOLを重視した薬剤選択が妥当であるというコンセプトを基に実施されました。全国258施設の医療機関が参加し、2006年10月から2010年7月の間に618例が登録されました。

【ティーエスワンについて】
フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤であるティーエスワンは、吸収後、抗がん剤フルオロウラシル(5-FU)に変換される代謝拮抗物質のテガフール、体内で5-FU の分解を阻害するギメラシル(5-chloro-2,4-dihydroxypyridine,またはCDHP)、消化管で5-FU のリン酸化を阻害するオテラシル(Oxo)の3化合物の配合剤です。胃がんの治療薬として開発され、1999 年に国内で最初に承認を受け、現在では胃がんの標準治療薬となっています。日本においては、他に結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌の6つの追加効能を取得しています。海外では、胃癌の適応でアジア(7カ国・地域*3)、欧州(19カ国*3)で販売されています。

*1:SELection of Effective ChemoTherapy for Breast Cancer
*2:有害事象共通用語規準(CTCAE)v3.0
*3:2014年5月現在

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。

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