ニュースリリース

2018年10月26日
大鵬薬品工業株式会社

抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ®」切除不能胃がんの適応追加申請を米国FDAが優先審査品目として受理

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之)は、米国FDA(食品医薬品局)が抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ配合錠T15・T20」* (以下「本剤」)に関して、既治療の切除不能胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんでの適応追加申請を優先審査品目として受理したことをお知らせいたします。処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA:Prescription Drug User Fee Act)に基づくFDAの審査終了目標日(PDUFA date)は、2019年2月24日です。

本申請は、標準治療に不応となった既治療の切除不能胃腺がんおよび食道胃接合部腺がん患者において本剤とプラセボの有効性と安全性を比較した第Ⅲ相臨床試験(TAGS試験)の結果に基づいています。本試験で、本剤は主要評価項目である全生存期間(Overall Survival:OS)の延長を達成し、主な副次評価項目である無増悪生存期間(Progression-Free Survival:PFS)の延長は、OS延長の結果と一貫していました。本試験において、安全性にかかわる新たな所見は観察されませんでした。試験結果は、ドイツ・ミュンヘンで開催されたESMO 2018(欧州臨床腫瘍学会)で現地時間10月21日に口演発表されたとともに、医学誌The Lancet Oncologyに掲載されました。

大鵬薬品は、今後もがん治療において、患者さんや医療従事者により一層貢献できるよう努めてまいります。

*ロンサーフ配合錠T15・T20
一般名 : トリフルリジン・チピラシル塩酸塩
開発コード : TAS-102

TAGS試験について

TAGS試験(TAS-102 Gastric Study)は、大鵬が主導した無作為割付・二重盲検の国際共同第Ⅲ相臨床試験で、標準治療に不応となった切除不能胃がんおよび食道胃接合部がん患者においてロンサーフとベストサポーティブケア(BSC)、プラセボとBSCを比較したものです。本試験の主要評価項目はOS、副次評価項目はPFS、安全性と忍容性、QOL(Quality of Life)等です。本試験は、切除不能胃がんに対して少なくとも2レジメンの治療歴がある、18歳以上の500名を目標症例数とし、日本・米国・EU・ロシア・ベラルーシ・イスラエル・トルコで507名の登録がありました。

本試験の詳細は、ClinicalTrials.govをご覧ください。
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02500043

胃がんについて

胃がんは世界で5番目に多いがんであり、死亡数は肺がん、肝がんに続きがんの中で3番目に多く、年間約72.3万人が亡くなっていると推定されています1。日本においては、胃がんは最も多いがんであり、死亡数は肺がん、大腸がんに続き3番目に多く、年間およそ4.5万人が亡くなっています2

近年、胃がんに対する治療成績の向上が目覚ましく、生存期間が過去10年間で飛躍的に延長されました。しかし、がんが進行すると多くの合併症を併発するため、強力な化学療法が実施できず、使用できる薬剤が制限される場合があります。切除不能胃がんに対する治療後期での生存期間延長や症状緩和は課題であり、新たな治療薬剤の選択肢を増やすことは重要と考えられています。現在、切除不能胃がんの3次標準治療として、日本ではニボルマブとイリノテカンが推奨されています。

ロンサーフについて

本剤は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合することにより薬剤の効果を維持できるよう設計した経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤で、従来のフルオロピリミジンとは異なる作用機序を有しています。

FTDはDNAの複製時にチミジンの代わりにDNA鎖に取り込まれ、DNAの機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮すると推測されています。TPI はFTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼ(TP)を阻害し、FTDの血中濃度を維持します。

本剤は、日本では「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の適応症で大鵬薬品が2014年より販売、米国では「フルオロピリミジン療法、オキサリプラチン療法、イリノテカン療法や抗VEGF抗体療法、およびRAS野生型の場合は抗EGFR抗体療法の治療歴があり、遠隔転移を有する結腸・直腸癌」の適応症で、大鵬薬品の米国子会社である大鵬オンコロジー社が2015年より販売しています。

2015年、大鵬薬品とセルヴィエ社は本剤の共同開発および商業化に関するライセンス契約を締結しました。本契約に基づき、セルヴィエ社は欧州・その他地域(北米・日本/アジアを除く)において、本剤の共同開発と商業化を進めています。日本以外のアジアでは、台湾において、台湾東洋薬品工業株式会社が2018年より販売しています。韓国においては、提携先である第一薬品株式会社が、本剤の商業化に向けて準備を進めています。

本剤は2018年10月現在、進行・再発の結腸・直腸がん治療薬として世界61カ国・地域で承認されています。

  1. Ferlay J, Soerjomataram I, Dikshit R, et al. Int J Cancer. 2015;136:E359-86.
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス 「最新がん統計」https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html Last accessed October 2018

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。

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