ニュースリリース

2019年09月20日
大鵬薬品工業株式会社

抗悪性腫瘍剤「アブラキサン®点滴静注用100mg」乳がんに対する新たな用法・用量の承認を取得

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林 将之)は、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン®点滴静注用100mg」(パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型)、2010年9月発売、以下「本剤」)について、本日、乳がんに対する新たな用法・用量としてアテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用における毎週投与法※1の承認を取得したことをお知らせします。

本剤は、国内において2010年7月に乳がん、2013年2月に胃がん、非小細胞肺がん、2014年12月に治癒切除不能な膵がんの効能・効果を取得しています。今回追加された用法・用量は、中外製薬株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)が実施した国際共同第Ⅲ相臨床試験(IMpassion130試験)の結果に基づき、既に承認を取得している3週毎投与法※2に加え承認されたものです。

IMpassion130試験は、転移性乳がんに対する全身薬物療法を受けていない切除不能な局所進行または転移性トリプルネガティブ乳がんの患者さんを対象に、アテゾリズマブと本剤の併用と本剤単独を比較し、有効性および安全性、薬物動態を検討した多施設共同無作為化プラセボ対照の二重盲検国際共同臨床試験です。本試験では、主要評価項目の一つであるITT(Intent to treat)解析集団およびPD-L1の発現が認められる患者さんにおける無増悪生存期間(Progression-Free Survival: PFS)で統計学的に有意な延長を示しました※3

大鵬薬品は、本剤が患者さんや医療関係者により広く貢献できるよう、適正使用の推進に努めてまいります。

アブラキサンについて

本剤は、人血清アルブミンにパクリタキセルを結合させナノ粒子化したパクリタキセル製剤で、生理食塩液での懸濁が可能となり、その有効性、安全性が確認されています。本剤は、アブラキシス・バイオサイエンス社により開発され、海外では欧米を中心にその親会社であるセルジーン社が販売し、国内においては大鵬薬品が開発販売権を取得しています。2005年1月に米国FDAより乳がんの治療薬として承認され、2019年1月現在、米国、欧州を含む世界74カ国で承認されています。

トリプルネガティブ乳がんについて

日本人女性における乳がんの年間罹患者数は86,500人(2018年予測値)、また死亡者数は14,800人(2018年予測値)と推計されています※4。トリプルネガティブ乳がんとは、がん細胞の増殖に関わる女性ホルモン受容体(エストロゲン受容体およびプロゲステロン受容体)の発現およびHER2タンパクの過剰発現あるいはHER2遺伝子の増幅を伴わない乳がんと定義されます。乳がん全体の約15%を占め、一般的に進行が早く予後が不良と言われています。

製品情報

【製 品 名】
アブラキサン®点滴静注用100mg(パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型))

【効能・効果】
乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、治癒切除不能な膵癌

【用法用量】(下線部が今回承認された内容です)
乳癌にはA法又はE法※5を、胃癌にはA法又はD法を、非小細胞肺癌にはB法を、治癒切除不能な膵癌にはC法を使用する。

A法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回260mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

B法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、これを1コースとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

C法:ゲムシタビンとの併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1 日1 回125mg/m2(体表面積)を30 分かけて点滴静注し、少なくとも6 日間休薬する。週1 回投与を3 週間連続し、4 週目は休薬する。これを1 コースとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

D法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

E法:アテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100 mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

※1:週1回投与を3週間連続で行い、4週目は休薬。これを1コースとして、投与を繰り返す投与法。

※2:1回投与後、少なくとも20日間休薬。これを1コースとして、投与を繰り返す投与法。

※3:Schmid P, Adams S, Rugo HS, et al. Atezolizumab and nab-paclitaxel in advanced

triple-negative breast cancer. N Engl J Med 2018;379:2108-21

※4:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/index.html

※5:アテゾリズマブの効能・効果である「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」に限定した用法用量

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。