ニュースリリース

2022年02月14日
大鵬薬品工業株式会社

経口抗がん剤「ティーエスワン®」POTENT試験(先進医療B/特定臨床研究)の成果を活用した「乳癌における術後補助化学療法」適応追加申請のお知らせ

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)は、経口抗がん剤であるティーエスワン®について、本日、厚生労働省に「乳癌における術後補助化学療法」に対する適応追加申請を行いましたのでお知らせします。

今回の承認申請は、医師主導臨床試験である「エストロゲン受容体陽性HER2陰性乳癌に対するティーエスワン(TS-1)術後療法」(POTENT試験)の結果に基づき行いました。POTENT試験の結果より、ティーエスワンと内分泌療法の併用は、再発中間リスク以上のエストロゲン受容体陽性かつHER2陰性の原発性乳がん患者さんに対し、臨床的に意義のある浸潤性疾患のない生存期間(Invasive Disease Free Survival:iDFS)の延長を認めました。また、安全性はこれまでにティーエスワンで報告されている安全性プロファイルと同様であり、POTENT試験で新たな懸念は確認されませんでした。

大鵬薬品は、乳がん患者さんに新たな治療選択肢をお届けできるよう、承認取得に向けて取り組んでまいります。

POTENT試験について

本試験は主任研究者である京都大学大学院医学研究科 乳腺外科学 戸井 雅和教授より厚生労働省に旧高度医療評価の申請が行われ、2011年1月25日の高度医療評価会議にて高度医療名「エストロゲン受容体陽性HER2陰性乳癌に対するティーエスワン(TS-1)術後療法」として承認され、同年3月25日より先進医療の指定を受け実施された医師主導臨床試験です(特定臨床研究jRCTs051180057,UMIN000003969)。

エストロゲン受容体陽性HER2陰性乳がんに対する術後補助療法において、標準的な治療法である内分泌療法(5年間)を対照群とし、この内分泌療法(5年間)とティーエスワン(1年間)を併用する治療法を試験群として、再発抑制効果が高まることを無作為化比較第Ⅲ相試験により検証することを目的としていました。主な評価項目は、浸潤性疾患のない生存期間、全生存期間および安全性などで、2012年2月~2016年2月の症例登録期間中に全国の乳がん専門施設139施設から1959例が登録されました1)

本試験は,試験運営事務局として契約された公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターが大鵬薬品から資金提供を受け、この資金に基づき実施された試験です。

1) Toi M et al., Lancet Oncol 2021; 22: 74–84.

(参考情報)

POTENT試験につきましては、こちらからも参照いただけます。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33387497/

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-01-25-0

原発性乳がんについて

日本乳癌学会全国乳がん患者登録調査(2017年)2)によると国内で年間94,612名(女性)が罹患しています。このうちエストロゲン受容体陽性かつHER2陰性の割合は75.3%を占めると報告されていますが、早期乳がんでは手術の他に再発リスクを考慮した周術期の薬物療法や手術後の内分泌療法が標準的な治療として実施されています。

2) Hayashi N et al., Breast Cancer 2020; 27:803–809.

ティーエスワンについて

フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤であるティーエスワンは、吸収後、抗がん剤フルオロウラシル(5-FU)に変換される代謝拮抗物質のテガフール、体内で5-FUの分解を阻害するギメラシル(5-chloro-2,4-dihydroxypyridine,またはCDHP)、消化管で5-FUのリン酸化を阻害するオテラシル(Oxo)3つの成分を含有する配合剤です。胃がんの治療薬として開発され、1999年に国内で最初に承認され、胃がんの標準治療薬となっています。日本においては胃癌、結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌および胆道癌の効能を取得しています。

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。

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