- 2025年09月24日
- 大鵬薬品工業株式会社
大鵬薬品、Guardant Healthと探索的協業契約を締結
- 再発早期がんに対する治療法開発を加速するためにMRD(微小残存病変)のゲノムプロファイリングデータを含む多面的リアルワールドデータを活用 ー
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)はGuardant Health, Inc.(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、 Co-CEO:Helmy EltoukhyおよびAmirAli Talasaz、以下「Guardant Health」)と、再発早期がんに対する治療法の研究開発の加速を目指し、同社の遺伝子解析技術を駆使し収集したリアルワールドデータプラットフォーム「GuardantINFORMTM」を活用する新規のバイオマーカー候補探索に関する協業契約を締結したことをお知らせいたします。
本協業は、がん再発の初期状態である「再発早期がん」に対し、新しい治療法を開発するための臨床的および生物学的に重要なバイオマーカー候補の探索を目的としています。がん切除後の再発原因として、術後に体内に残存する微小ながん細胞の存在が知られており、今回は、微小残存病変(Minimal Residual Disease:MRD)を検出するMRD検査を含む「GuardantINFORMTM」が有する多面的解析方法で継時的変化を捉えたがん患者集団のデータを活用します。
この取り組みにより、高い再発リスクが懸念される患者さんに対する治療法開発が加速するとともに、がんの早期の段階から治療介入を可能とする、これまでにない新たな創薬アプローチの実現と、がん克服への大きな進展が期待されます。
大鵬薬品は、創薬標的分子に特異的かつ強力に結合する薬剤を創出する「システイノミクス創薬」 を活用し、日米欧で治験薬や承認薬を複数創出した実績を持ちます。本協業で同定される新規のバイオマーカー候補をさらに解析し、システイノミクス創薬基盤と組み合わせることで、これまで発見が困難であった新規治療標的に対する、より精密かつ効果的な治療法の創出が期待されます。
大鵬薬品の取締役 開発・MA 部門管掌、研究部門担当の相良武は「今後の抗がん剤創薬は、患者さんのペイシェントジャーニーを見据え、進行がんのみならず再発早期がんにも焦点を当てて研究開発を行うことが、長期生存、そして最終的ながん克服につながると考えます。Guardant Healthとの協業を通じて、再発早期に関わるバイオマーカーの同定と、それに基づく次世代治療法の創出につなげたいと考えています」と述べています。
システイノミクス創薬について
システイノミクス創薬は、システインを有する多様な標的タンパク質に対して共有結合型薬剤※を連続的に生み出すための大鵬薬品独自の創薬技術です。システイノミクス創薬基盤は、標的タンパク質データベース、共有結合型化合物ライブラリー、各種化合物評価システムなどから構成され、これまでに複数のパイプラインを創製した実績があります
※共有結合型薬剤とは:標的タンパク質と共有結合を形成してその機能を不可逆的に制御する医薬品。タンパク質のポケットに結合する部分 (リガンド) と特定のアミノ酸に共有結合する部分(反応基)から構成されている。
大鵬薬品について
大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め、満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」、「免疫関連疾患」の2領域に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進しています。がん領域以外におきましても生活の質の向上に貢献できる製品を販売しています。また、コンシューマーヘルスケア事業でも生活者志向を第一に愛情豊かな暮らしを支える商品作りに注力しています。大鵬薬品の詳細については、https://www.taiho.co.jp をご参照ください。
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。
当社のニュースリリースは、報道関係者への情報提供を目的としています。医療用医薬品や開発品に関する情報を含む場合がありますが、これらはプロモーション、広告、医療上のアドバイスを目的としたものではありません。