ニュースリリース

2026年07月15日
大鵬薬品工業株式会社

PI3Kα阻害剤「ハイツエキシン®錠10mg」 国内新発売のお知らせ

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)は、PI3Kα阻害剤「ハイツエキシン®錠10mg」(一般名:リソバリシブメシル酸塩水和物、以下「本剤」)が、本日薬価収載されたことをお知らせします。日本国内での発売は7月28日を予定しています。

本剤は、Haihe Biopharma Co., Ltd. (本社:中国上海、Chief Executive Officer:刘 海婴(Haiying Liu)、以下「Haihe Biopharma」)の子会社である海和(ハイヘ)製薬株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:李雪花、以下「海和製薬」)が、2026年3月に「がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌」の効能又は効果で、日本国内での製造販売承認を取得しました。大鵬薬品は、Haihe Biopharmaと2025年10月に締結した本剤の開発・製造・販売に関する独占的ライセンス契約に基づき、日本国内において本剤の販売および情報提供活動を行います。

本剤は、Haihe Biopharmaが開発したPI3Kα阻害剤です。PI3KαのATP結合部位に結合し、キナーゼ活性を阻害することで、PI3Kシグナル伝達経路の下流分子であるAKTのリン酸化を阻害することなどにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています1

大鵬薬品はHaihe Biopharmaとともに、本剤が卵巣明細胞がんの新たな治療選択肢として、患者さんや医療関係者に貢献できるよう努めてまいります。

製品概要

製品名 ハイツエキシン®錠10mg
一般名 リソバリシブメシル酸塩水和物
効能又は効果 がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌
用法及び用量 通常、成人にはリソバリシブメシル酸塩として1回40mgを1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
製造販売承認取得日 2026年3月23日
薬価収載日 2026年7月15日
発売予定日 2026年7月28日
薬価 7,313.40円/錠
包装 PTP包装:28錠(14錠×2)
製造販売元 海和製薬株式会社
販売元 大鵬薬品工業株式会社

PIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がんについて

卵巣がんは2022年に世界で約32万件が新たに診断され、婦人科がんの中で3番目に多く、女性の主要ながん死因の一つとされています2。日本では、卵巣がんの症例数が2023年に16,590人と報告されています3。卵巣明細胞がんは上皮性卵巣がんの組織型の一つであり、日本では卵巣がんの約21.9%を占めます4。卵巣明細胞がんではPIK3CA遺伝子変異の割合が高く、約30%~40%の症例で認められており5,6、この頻度に基づく推計では、PIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がんの患者数は年間650~950人程度と想定されます。卵巣明細胞がんは治療選択肢が限られる希少がんであり、新たな治療法の開発が求められています。

Haihe Biopharmaについて

Haihe Biopharmaは中国上海に本社を置き、日本と米国に研究開発拠点を有する研究開発主導の
グローバル製薬企業であり、革新的な薬剤の開発に注力しています。創薬、開発、製造、商業化にわたるend-to-endをカバーしており、世界中のがん患者に効果的な治療選択肢を提供することを目指しています。新薬の開発経験が豊富な専門家が数多く在籍する研究開発企業として、グローバルな視点を持った経営陣が研究開発チームとともに革新的な医薬品開発に取り組んでいます。
海和(ハイヘ)製薬株式会社はHaihe Biopharmaの子会社として2021年に設立された日本の研究開発拠点です。今回承認取得したリソバリシブは、2024年6月に承認取得したMET阻害剤「ハイイータン」に続き国内2品目目となります。当社はHaihe Biopharmaの豊富なパイプラインを導入し、抗がん剤の開発を進め、日本のがん患者さんの治療に貢献してまいります。

  1. Xiang HY, Wang X, Chen YH, et al. Identification of methyl (5-(6-((4-(methylsulfonyl)piperazin-1-yl)methyl)-4-morpholinopyrrolo[2,1-f][1,2,4]triazin-2-yl)-4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl)carbamate (CYH33) as an orally bioavailable, highly potent, PI3Kα inhibitor for the treatment of advanced solid tumors. Eur J Med Chem. 2021;209:112913.
  2. Global Cancer Observatory, 2022. https://gco.iarc.who.int/media/globocan/factsheets/cancers/25-ovary-fact-sheet.pdf
  3. 国立がん研究センター・がん対策情報センター「がん診療連携拠点病院等 院内がん登録」2023年全国集計報告書, 2023_report.pdf
  4. 川名敬.日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会報告.2021年度患者年報.日産婦誌.2023;75:1643-98.
  5. Yamamoto S, Tsuda H, Takano M, et al. PIK3CA mutations and loss of ARID1A protein expression are early events in the development of cystic ovarian clear cell adenocarcinoma. Virchows Arch, 2012, 460(1):77-87.
  6. Itamochi H, Oishi T, Oumi N, et al. Whole-genome sequencing revealed novel prognostic biomarkers and promising targets for therapy of ovarian clear cell carcinoma. Br J Cancer, 2017, 117(5): 717-724.

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