子宮(けい)がん

子宮(けい)がんの早期発見のために

若年層に多い子宮(けい)がん

子宮(けい)がんにかかる人は年間約9,800人、亡くなる人は、年間約2,700人です。20歳代後半から40歳前後まで増加した後緩やかに減少して、70歳ころ再び増加します。近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。

  • 年齢階級別がん罹患率[子宮頚部 2011年]
  • 年齢階級別死亡率[子宮頚部 2014年]

資料:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

子宮(けい)がんの発生部位

子宮(けい)がんは子宮の入口に発生します。

子宮(けい)がんの危険要因

子宮(けい)がん患者さんの90%以上からヒトパピローマウイルス(HPV)が検出されることが知られており、HPVの感染が発がんと強い関係があります。また、妊娠・出産回数が多い人ほどなりやすいといわれています。喫煙も危険要因であることがわかっています。

  • HPVの模式図

子宮(けい)がんの症状

初期の子宮(けい)がんでは、全く症状がないことがふつうです。がんが進行すると、

  • 月経でない時の出血
  • 性行為の際の出血
  • 普段と違うおりものの増加
  • 月経の量の増加と期間の延長

などの症状があります。

子宮(けい)がん検診は非常に有効

検診を受けることで、進行がんを防ぎ、死亡を減らすことが証明されています。また、早期発見で、子宮を温存した治療が可能となります。
20歳以上の女性は、2年に1回、子宮(けい)がん検診を受けましょう。

子宮(けい)がん検診方法

子宮(けい)がん検診の方法として“効果がある”のは、「細胞診」です。
細胞診は、子宮(けい)部の表面から綿棒などでこすりとった細胞を顕微鏡で調べます。がん細胞の有無やがん細胞の種類がわかります。

子宮(けい)がん検診の精密検査

細胞診では約1%が「精密検査が必要」という判定を受けます。この場合、必ず精密検査を受けることが求められます。精密検査の方法には細胞診やコルポ診等があります。コルポ診とはコルポスコープという拡大鏡のような機械で、子宮(けい)部粘膜表面を拡大して細かい部分を観察する方法です。

まだまだ低い日本の検診率

欧米での検診率は高く、アメリカでは、20~69歳の女性の85.0%が検診を受けています。一方、日本では37.7%にとどまっています(2011年)。

20歳以上の女性は、2年に1回、子宮(けい)がん検診を受けましょう。

子宮(けい)がんの発生原因といわれているHPVは最近、一部の種類のHPV感染を予防できるワクチンが使用可能になっています。予防ワクチンの接種は主に10歳代前半の将来を担う若年者を対象に行う予防法です。
ワクチン接種で予防できないタイプのHPVウイルスもあり、定期的な子宮(けい)がん検診の代わりとなるものではありません。ワクチン接種を受けた場合でも、子宮(けい)がん検診を受診したり、性感染症の予防に注意することが重要です。

指導:国立研究開発法人国立がん研究センター 社会と健康研究センター検診研究部 部長 斎藤 博