カーボンニュートラル

Goal 13 気候変動に具体的な対策を

大鵬薬品では、高効率の空調機器・冷凍機への更新、LED照明への置き換えや燃料転換、省エネ活動などハード・ソフト両面から、様々な取り組みを継続的に行っています。また、CO2フリー電力、グリーン電力証書の調達による更なる脱炭素化の取り組みを推進しています。

温室効果ガス削減の取り組み

大鵬薬品では、各サイトにおいてCO2排出量削減のための様々な取り組みを行っています。主な取り組みとしてCO2排出の主たる要因となっている空調機器、冷凍機など様々な機器の更新における省エネルギー機器導入の他、本来業務の中で省エネルギーに繋がる取り組みの実施により、CO2排出量の削減に努めています。「2028年までにCO2排出量を2017年比で50%削減する」という大塚グループの環境目標を達成するため、今後もグループ協働で更なる温室効果ガス削減の施策を実行してまいります。

CO<sub>2</sub>排出量

CO2フリーとなる電力の調達

大鵬薬品の工場・研究所などの電力については、2019年7月より徳島サイトおよび北島サイトでCO2フリー電力の導入を開始し、それ以降、他のサイトにも展開してきました。現在では、すべての事業所でCO2フリー電力(非化石証書等の活用を含む)を導入しています。また、支店や出張所などのオフィス部門の電力については、2020年以降、グリーン電力証書を適用し、購入電力由来のCO2をすべてオフセットしています。

グリーン電力証書

グリーン電力証書

バリューチェーン全体における取り組み

大鵬薬品は、物流会社と協力して輸送手段を車両から環境への負荷が少ない船舶や鉄道などに転換するモーダルシフトに取り組んでいます。2010年度より、モーダルシフトによって環境対策に貢献した事業者として、岡山サイトがエコシップの認定を取得しています。

チオビタ・ドリンクの環境への“愛情”取り組み

チオビタ・ドリンクでは、バリューチェーンにおいてさまざまな環境配慮の取り組みを行い、CO2排出量の削減に貢献しています。

チオビタ・ドリンクの環境への“愛情”取り組み

物流負荷低減の取り組み

大鵬薬品は、物流会社と協力して輸送手段を車両から環境への負荷が少ない船舶や鉄道などに転換するモーダルシフトに取り組んでいます。2010年度より、モーダルシフトによって環境対策に貢献した事業者として、岡山サイトがエコシップの認定を取得しています。

輸送機関別重量比率
エコシップマーク

物流におけるCO2排出量

物流におけるCO2排出量の推移

エコカーの導入

大鵬薬品は、2005年度から営業車にハイブリッド車の導入率向上を進めています。ハイブリッド車導入率の向上に伴い営業車のCO2排出量の低減、燃費の向上が図れています。ハイブリッド車を選択できない車種・地域においても、低燃費・低排出ガス車を導入しています。

今後も営業車両における低燃費・低排出ガス車の導入を積極的に推進していく予定です。また、オンライン面談などの推進により、車両の使用に伴う燃料消費の削減にも取り組んでいます。

営業車のハイブリッド車導入台数と導入率

  2020年 2021年 2023年 2023年 2024年
ハイブリッド車台数(台) 328 321 357 440 422
総台数(台) 502 493 489 493 460
導入率(%) 65 65 73 89 92

CO<sub>2</sub>排出量と燃費の推移(営業車)

スコープ3への対応

カーボンニュートラルな社会実現のためには、自社だけではなくバリューチェーン全体でのCO2排出量削減が必要となります。そのため大鵬薬品では、2015年からGHGプロトコルのスコープ3基準に基づくバリューチェーン全体の排出量を把握することにより、取り組むべきカテゴリを見える化しました。容器包装の削減などの効果的な取り組みを行い、バリューチェーン全体を視野に入れた排出量の削減を図っています。

バリューチェーン全体でのCO<sub>2</sub>排出量

用語解説

GHGプロトコルのスコープ3基準

GHGプロトコルはWRI(世界資源研究所)とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共催している組織。スコープ3基準はそのGHGプロトコルが2011年11月に発行した組織のサプライチェーン全体のCO2排出量の算定基準。

区分 該当する排出活動(例)
スコープ1 直接排出 自社での化石燃料の燃焼、フロンガスの漏洩等
スコープ2 エネルギー起源の間接排出 自社が購入・使用した電気・熱・蒸気の生産
スコープ3 スコープ1、2以外の間接排出 カテゴリ1~15に分類される自社の事業活動に関連する他社の排出

第三者保証報告書

大塚グループでは、環境情報の透明性と信頼性向上のため第三者機関による温室効果ガス排出量スコープ1およびスコープ2、エネルギー消費量、原油換算量、スコープ3(カテゴリ1)の保証を受けています。その保証の対象範囲として大鵬薬品も含まれており、データの信頼性をより高めてまいります。

国際的イニシアチブへの賛同

RE100への加盟

大塚グループは、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」に2022年4月に加盟しました。脱炭素社会への移行に向けて事業活動におけるすべての環境負荷をゼロにするという2050年環境ビジョン「ネットゼロ」に基づき、CO2排出量削減に積極的に取り組んでまいります。

RE100、Climate Group、CDP

「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」認定を取得

大鵬薬品の掲げる温室効果ガス削減目標について、2019年10月にScience Based Targets(SBT)イニシアチブから認定を取得しました。

SBTイニシアチブとは、国際NGOのCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による国際的な共同イニシアチブで、パリ協定が目指す世界の平均気温上昇「2℃未満」の達成に向け、科学的根拠に基づく削減シナリオと整合した企業のCO2排出削減目標を認定しています。

SBTイニシアチブ

「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同

大塚ホールディングスは2021年10月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※1)」提言への賛同を表明し、TCFDが推奨する開示フレームワーク(「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「目標と指標」)に沿った情報開示を行いました。気候変動に伴う調達コストの増加や、エネルギーコストの高騰といった財務リスクに対して、TCFD提言に基づくシナリオ分析を実施し、財務への影響や戦略のレジリエンスを評価しています。その上で、方針や戦略の見直し、取り組みの深化を進めることで、リスク低減に努めています。

※1:The Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略

TCFD提言